嘘だろッ!調教編5 嘘だろッ目次


「止めろ―っ!」

 反論を唱える前に、課長の横暴な行為を阻止する方が先だった。
 といっても、腕は中に取られ、抗議の声をあげるしか出来ない。

「外さないと仕事にならんだろうが」

 ベルトが外され、

「やっ、…あぅ」

 ズズズと嫌な音と共に、プラグが引き抜かれた。
 プラグの感触に変な声が出たことも最悪だが、入れ替わるようにしてひんやりした空気が内部に入り込んだ感触が、気持ち悪くて堪らない。

「開きっぱなしだ。どれどれ、雪に可愛がられ過ぎて爛れてないか、見てやる」

 窄みではなく、内部に課長の視線を感じる。
 ジロジロと俺の内臓を観察するなっ!

「お前、プラグでも分泌液が出るのか? グジュってなってるぞ。 女並だな。しかも、前は爆発寸前か? 抜かれた刺激でマックス状態とは、単純な身体だ」

 課長の手が俺の竿に伸びた。

「触るなっ!」
「仮にも俺は上司なんだがな」
 
 言うと同時に膨張した竿をギュッと握られた。

「上司のセクハラ反対!」
「違うだろ。よくこの状況を考えろよ。仕事場に変な玩具を装着してきた非常識な部下を、仕事のできる状態に戻してやってるだけだ」
「それは、課長が非常識だから、天道寺が…」
「また、そこに戻るか? 誰がどう見ても、プレイだろ。女王雪による調教だ」

 プレイ? 調教?

「…何、ソレ…」

 課長対策じゃないのか?

「わが従兄弟どのは、かなり屈折してるからな〜」

 中がしみじみと言った。

「まあいい」
 
 って、何がいいんだ?
 何も良くないじゃないか。
 確かに天道寺は俺の性癖を俺より知っていると言ってたし、一緒に探求しようとも言ってた。
 導くとも言ってたし…休暇の間、俺は全裸に首輪を嵌め、犬となって愛されたし…でも、それって、二人っきりの時の話じゃないのか?

「とにかく今は、選べ。この空洞に潜む前立腺を刺激してイかせて欲しいか、前を扱いてイかせて欲しいか。吉田の見てる前で俺に突っ込まれたいか。どれだ?」

 …この人、頭、おかしい?

「遠慮は要らんから、サッサと選べ」
 
 おかしい? じゃない…。明らかにオカシイッ!
 天道寺の真意はともかく、今はこのイカレタ上司から逃げることが先決だ。


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