人間未満 40人間未満目次


 
「…隆司…、もぅ、分かったから許してくれよ…俺は変態なんだよ…ホモなんだよ…だから、もう、嫌いでいいから、解放してくれ……なあ…頼むよ……」
「駄目だ。お前は今日から俺の便所なんだ。どうせ、親父には奴隷扱いされてんだろ。お前は俺にとっては奴隷以下だ。便所で十分だ。俺がやりたいときに、やらせろ。便所に意思はない。黙って身体を寄越せ」
「…無理だよっ…ひっ」
 
 右頬を殴られた。

「口答えするな。今度なんか言ったら、腹殴るから」
 
 腰浮かせと命じられ、あっという間に千明の下半身から衣類が全て抜き取られた。

「…うっ」

 前触れもなく、窄みに指を入れられた。 

「ふ〜ん、昨日の今日で、まだココ、柔らかいんだ」
 
 指を乱暴に動かすあたり、隆司がアナルに慣れてないことがわかる。

「ようは、ここを女みたいに使えばいいってことだろ? 昨日、親父と繋がってたよな。俺でも可愛く喘げよ、千明」
 
 隆司がズボンと下着を脱ぎ捨てた。裸になる気はないらしい。シャツは着たままだ。

「咥えて、大きくしろよ。そういうのも、得意なんだろ?」
 
 隆司の目は歴代の彼女達とじゃれている時の、雄のそれになっていた。
 獲物を前にした雄の目に千明の心臓が大きく波打つ。
 千明の顔を跨ぐ形で、隆司が自分の一物を千明の口に押しつけた。
 好きで好きで堪らない男の大事な部分を唇に感じ、陵辱されかかっている状況だというのに、千明の中から愛しさが溢れてくる。
 まさか、隆司のモノを口に含む日が来るとは思ってもいなかった。
 ゆっくりと口を開け、隆司の雄芯に手を添え、自分の口内へ導いた。
 これが、隆司のモノだと思うと、雅紀のモノを愛撫しているときとは違う興奮が千明を覆った。

「さすが、変態。咥え慣れているわ。上手いな、千明」
 
 隆司のモノが愛おしく、一生懸命愛撫すればそれは軽蔑となって返ってきた。

「なに、お前、俺の咥えて興奮してるの? やっぱり、千明はホモ野郎なんだ。そんなに男のチンポが好きなんだ」
 
 …隆司のだから…、と言えない自分がいた。
 今の千明は命じられれば、嫌、命じられなくても雅紀のモノも自ら口にする。
 …隆司の言うとおり、俺は便所だ……

「も、いいっ。突っ込ませろ。ソッチの方が好きなんだろ」
 
 初めて見た勃起した隆司の性器は、何度も使われていることを誇示にするように立派な成りをしていた。
 隆司への口淫と、隆司の勃起した性器を見たことで千明の中心は、形を変えようとベルトを押し上げていた。
 ベルトが食い込み苦しくて、千明は自ら手を伸ばした。

「おいおい、勝手に外すなよ。それ、親父が付けたんだろ? 奴隷が勝手に外していいのか? そのままにしとけ」
「…そ…んな…」 
「うっせー、するぞ。足開け」
 
 自分で足を開く。
 隆司に大股開きの姿を見せる日が来るとは思わなかった。
 解すということを、隆司は知らないのか、女じゃないから前戯は必要ないと思っているのか、自分の先端を押しつけてきた。



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